意識を変えればアトピーは治る

 ステロイド依存について

 治った方の例を見ていると、みなさんステロイドをやめて、治っていることがわかります。
 新潟大学医学部教授、安保徹先生は著書「体温免疫力」の中で、「”週に一回ぐらいならいいだろう”がステロイド地獄の入り口」と述べています。
      
「まず知っておかなくてはならないのは、ステロイド剤はアトピー性皮ふ炎を根本的に治す薬ではなく、皮ふの炎症という症状を改善する作用があるにすぎないという点です。ステロイド剤を塗れば、アトピー性皮ふ炎が治ると思っている人がいるかもしれませんが、この薬には赤く腫れたり、猛烈なかゆみが現れるといった、この病気の不快な症状をとることしかできません。・・短期間使用することについてはそれほど問題はありません。ところが一年、二年と熱心に塗りつづけていると、発疹が強くなったり、ステロイド剤の使用量が増えたりするのです。・・たいてい週に一回塗る程度ですが、一年くらいたつと三日に一回といったように、長く塗っていればいるだけ、だんだん塗る回数が増えていき、やがて毎日塗るようになります。これが、ステロイドによる地獄への入り口になってしまいます。」
 急性期にはなにを使ってもいいと思いますが、長期使用は避けたほうがいいようです。
 皮膚科専門医で、ステロイドを使わずにアトピーを治す藤澤重樹先生は、著書「アトピー治療革命」の中で、ステロイド依存についてこう述べられています。
     
「長期にわたって使い続けるなど、使用法を誤ってしまうと、ステロイドなしではいられなくなる”ステロイド依存症皮膚症”に陥ってしまう可能性があるのです。こうなると、自然に治るはずのアトピーがかえって治癒しにくくなってしまい、慢性化・重症化へ至ります。そして結局、アトピーそのものよりもステロイド依存症に苦しめられるようになり、ステロイド剤が手放せなくなってしまうのです。・・対症療法に過ぎないステロイド外用剤への過度の依存はほどほどにして、最終的には薬には頼らない自然治癒を獲得できるようにすることが必要だといえるでしょう。」
 この言葉はステロイド依存の本質をついている、といえます。「薬は病気を起こしやすくするので、なるべく避けたほうが良い」というのが正しい事実だと思います。


 前出の安保先生は「ステロイドが成人のアトピーを増やしている」と述べ、こう説明しています。
「ステロイドが使われはじめた昭和三十〜四十年代にかけては、まだ、ステロイドを投与しても、長期は使用しない、なるべく早く離脱する、という不文律がありました。ステロイドの研究で1950年にノーベル賞をもらったケルドン博士も、”ステロイドは依存性があるので、治療に使った場合には、医師が責任をもってやめるように”と提唱していました。・・ところが、だんだん時代がたつにつれて、・・ステロイドの害に対しての認識がどんどん薄れていきました。服用がどんどん長期化しています。だからいまの患者さんたちがステロイドの離脱をしようとすると、とてつもなく大変なのです。離脱するために薬をやめるとリバウンドがきて、発熱や激しい炎症が起こります。・・若い医師のなかには、もう炎症が止まったのに維持療法をやっている人もいるぐらい、医師たちのステロイドに対する恐怖感が消えてしまいました。」 (免疫革命  安保徹  講談社)
 安保先生は、アトピーだけでなく、膠原病やリウマチなども、ステロイドのせいで難治化している事実を指摘されています。
 
 国立名古屋病院皮膚科医師の深谷元継先生は、著書「ステロイド依存」の中でこう述べられています。
     
「ステロイドを拒否する患者を診ようとしない皮膚科医は、(ステロイド)離脱後、患者がどうなっていくのかを知らない。あるいは、薄々気づいてはいても認めるのが怖いのだと思う。誰でも自分がそれまでしてきたことを否定したくない。その結果、アトピー性皮ふ炎に関して、皮膚科医は裸の王様になってしまった。多くの患者たちはもはや皮膚科医のもとを訪れない。そして情報不足の中、患者たちは孤独で不安な(ステロイド)離脱へと踏み切る。本書は、不安に戸惑う患者たちと同時に、脱ステロイドの経験のない皮膚科医にも読んでほしいと思って書いた。・・できれば本書を道しるべとして自分自身で、あるいは現在の主治医のもとで、ステロイドから離脱してほしいと願う。患者たち同様、私もまた、こんなことに付き合うのはもうこりごりなのだ。いったいいつまで同じことが繰り返されるのだろう。」
 
 今、ネットを見ると、多くのアトピーの方たちが、本音で、ステロイドは良くないという意見を交わしているのが見られます。
 ある若いお母さんの10ヶ月くらいのお子さんはステロイド依存症皮ふでした。その地域のあちこちの皮膚科へ行ったけど、どのお医者さんもステロイドを使おうと言うばかりで困った、とそのお母さんは言っていました。彼女はもうステロイドは使いたくない、と思っていたのです。
 ドクターは教科書や上の先生から教えてもらったことを、実践します。教科書にはアトピーにはステロイドとしか書いてありません。ですから、このような状況が生まれてしまいます。そろそろ、教科書の内容を見直すときが来ているのではないかと思います。
 
 大勢のステロイド依存の方を治療してきた、前出の藤澤先生はこう述べられています。
「ただひとつ言えることは、昔アトピーで苦しんでいた患者さんのなかで現在よくなったという方は、皆さんステロイドをやめています。ステロイドでよくなった方でさえ、現在進行形で使っている方は、決して”アトピーが治った”とはおっしゃいません。」  (「アトピー治療革命」より)

2  リバウンドについて
 ステロイド剤を長くぬっていると皮下にだんだん貯まっていくようです。その仕組みを前出の安保先生はこう説明しています。
「ステロイド剤を長い間肌に塗っていると、皮膚組織にコレステロールが沈着して、酸化変性してしまいます。通常のコレステロールは、尿中に排泄されるのですが、酸化変性したコレステロールは排泄されにくく、ステロイド剤を使っていればいるほど、皮膚に蓄積されることになります。酸化変性したコレステロールが皮膚に蓄積されるとどうなるかというと、・・顆粒球が増えて、・・炎症が起きるのです。・・その症状を押さえるためにステロイド剤を用いると、前よりもさらに多くの量を塗らないと、症状は緩和しなくなります。一方で、ステロイド剤による炎症はさらに広がり、やがてステロイド剤を塗らない場所にさえ、炎症が起こるようになります。」
 ステロイドをぬると、皮下にコレステロールとして貯まり、それを異物とみなした顆粒球(白血球の一種)が攻撃をして、炎症が拡大していきます。こういった理由により、ステロイドを長期にぬればぬるほど、炎症がより激しくなり、治らなくなってしまうのです。そこでステロイドをやめると今度はリバウンドが起きます。安保先生はこう説明します。
「一度長期にステロイド剤を使用してしまうと、やめたときに強いリバウンド反応が出てしまいます。皮膚が赤く腫れあがり、臭いにおいのする膿がジクジクと出てきます。もちろん激しいかゆみにも悩まされます。・・リバウンドは、免疫が一所懸命に、体に沈着した酸化変性コレステロールを体外に排出しようとして起こるのです。ですからこれを助けて、膿をすべて出し尽くしてしまえばよいのです。まず、リバウンドは再発したのではなく、自らの力で治そうと努力している証だということを、よく理解してください。」
 
 現代医学ではリバウンドを敵とみなし、ステロイドをぬることで治そうとしますが、それは間違いです。リバウンドは、体が炎症を起こして、そのパワーで皮膚に蓄積したステロイドを体外へ出した状態なのです。見かけはびっくりするくらい悪くなりますが、それが治癒の第一歩なのです。怖くなってついステロイドをぬってしまいがちですが、それではステロイド依存にまた戻ってしまいます。
「(リバウンドを)アトピー性皮ふ炎が再発したと思っている方もいるようですが、実際には再発ではなく、ステロイド切れによるリバウンドなのです。しかし、再発したと思って、ふたたびステロイド治療をはじめてしまう人がいます。たしかにステロイド剤を塗れば、炎症はおさまるので、治った気になってしまうでしょう。一方、リバウンドだとわかっていても、その激しい症状に耐えきれずに、ステロイド剤を再使用してしまう人もいます。しかし、薬に頼らずに、このリバウンドを克服しないかぎり、ステロイド剤がもたらす悪化の道を断ち切ることはできません。」(体温免疫力 安保徹 ナツメ社 より)
 
 リバウンドになると、あまりの症状の激しさに、まずステロイドをぬりたくなります。しかし、それではまったく意味がありませんでした。ふたたび、ステロイド、プロトピック漬けの日々になってしまいます。
 リバウンドになったら、ステロイドをぬらずに、玄米菜食、瞑想をする、などして免疫力をあげると必ず治ります。具体的な方法はここを参照してください。また源光療法がとても有効です。なお、脱ステロイドする場合は、くれぐれも、理解あるドクターのもとでされることをお勧めします。